第1回 アイデアソン レビュー

11/13の第一回 #アイデアとアルコール お疲れさまでした。
僭越ながら、プレゼンで出てきたアイデアに対してレビューさせていただきました。
今後のイベントでのプレゼンやご自身の事業・ビジネスモデルの参考にしていただければ幸いです。


⑷ランダム性があるフォント 手書き手紙作成のWEBサービス

手書きレポートマシンを開発した大学生がいましたね。

「令和にもなって手で書かせるなんて…」大学生開発の“全自動手書きレポートマシン”が本当にすごい! – FNN.jpプライムオンライン https://www.fnn.jp/posts/00048435HDK/201910041800_FNNjpeditorsroom_HDK

発表内でも説明があったように、デジタル化が高度に進む中で「手書き」の温かみ・ありがたみの存在感がより顕著になっていくことでしょう。その「手書き」のフォントや代行するサービスは一定の需要があると思われます。特に「手書き」フォントについては、同じ「あ」という平仮名が10〜20パターンほどあり、ランダムに出力されるようなものであったり、固有名詞・接続詞・代名詞・動詞といった言葉の属性を文脈判断して、手書きっぽくリデザインしてくれるような深層学習機能付きのフォントなどがあれば、とても面白いのでは?と感じました。
一方で、フォントや手書き代行については、「すぐにバレてしまう」というリスクが常に存在してしまいます。手紙を受け取る側の人々のITリテラシーは常に上がり続け、慣れている人であれば、「手書きではなく、手書きフォントを使って、手書き風を装っている」というネガティブな感情を与えてしまいます。
スマートフォンアプリでもフォントの種類を判別することができる画像認識サービスもあります。この「すぐにバレてしまう」リスクをどのように解決するかが、このアイデアの肝でしょう。
深層学習手書きフォントを「トロとどこでもいっしょ」や「どうぶつの森」といったゲームのフォントとして提供できることができれば、莫大な収益を上げられるのではないかと思われます。

https://app.famitsu.com/20191001_1519594/
https://japanese.engadget.com/2019/06/11/2020-3-20/

⑵知恵袋コンシェルジュサービス

課題に対する企業マッチングQ&Aサービスは、質問者と回答者を1つのプラットフォームに集める必要があるため、サービス運用が大変難しいです。また、掲示板機能のあるWEBサイトであれば、同様の事がおこなえるため、競合同士でのユーザーの奪い合いは過激です。
課題解決に対して、企業をマッチングするサービスですと、クレジットカード系のコンシェルジュ・マンションエントランスのコンシェルジュなどが競合サービスとして存在しています。電話すれば、教育された担当者が応対してくれるものよりも高い価値を提供しなければならないため、なかなか参入障壁が高いでしょう。
LINE公式アカウントにて、お悩み相談を受け付け、Google検索を代行してあげるサービスなどであれば需要が高そうですね。Amazonや楽天などのアフィリエイトコードを付けたリンクを踏ませれば、それなりの収益モデルをつくることができるかもしれません。ただ、勾配単価は低く、どこまでいっても労働集約型のため、スケールさせにくいビジネスモデルでしょう。専門分野特化型のサービスは既にあったりします。単価が高い「旅行」とサブスクリプション収益を発生できる「携帯電話契約」ですね。参考ください。

◆参考サービス
・ズボラ旅 by こころから|全部”おまかせ”で、旅にでよう。 
https://www.cocolocala.jp/lp/zubora

・ジラフ、ズボラのりかえサービス 「携帯かえるくん」をリリース、格安スマホの比較を簡単に|株式会社ジラフのプレスリリース 
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000033.000015850.html

⑶オンライン飲み会プラットフォーム Uber eatsと連動 オンラインスナック

いくら5G回線が普及してリアルタイム性・コミュニケーション体験がより良くなったとしても、UberEatsに注文してから届くのが30〜40分かかってしまう現状では、厳しいと思われます。
「オンラインスナック」ではなく、「みんなで一緒に食レポ」といったカタチにし、事前にお菓子やジュースを提供し、みんなで同じものを体験するという一体感を出せるサービスだとなお良いかもしれないと感じました。
フォロワー数が1万人程度いれば、リアルタイム配信では1,000人程度が参加しますので、それらに新商品紹介をさせることができるのであれば、飲料メーカーやお菓子メーカーは関心を持つはず。
一方で、配信前の「つまみ食い」をどのように防止するのか?もしくは、どの程度の「つまみ食い」を許容するのか?が課題かもしれません。

⑸冠婚葬祭をオープンに 冠婚葬祭をライブ配信 投げ銭を募集する 誰でも参加できる結婚式

冠婚葬祭は一生に何度しかないイベントなので、365日通して、投げ銭を受けられるモデルにした方が良いはず例えば、結婚生活を常に配信し続けます。。。など。
ただ、そうすると配信をしているストレスで幸せにならなくなってしまいそうです。カップル系・結婚系Youtuberが抱えている課題ですね。

⑴既婚者テラスハウス プロジェクト 夫婦同士で交流しながら楽しむ 夫婦旅行をライブ配信

テラスハウスの良さは、全員が独身のため、片思いや両思い、浮気心などが発生し、それを傍から見る楽しみがあります。バチェラーについても、1人の独身男性を独身女性が奪い合う、、、という構図ですよね。
アイデアにあったように、既婚夫婦を1つの箱庭に入れたとしても、コミュニケーションが活性化されません。各登場人物にメリットが薄いからです。さらに万が一、不倫行為やセクハラ行為が発生した場合、それらが一生涯オンライン上にログで残されることとなります。さらにそれは夫婦で連帯責任となっています。この部分をどう解決するかですよね。
僕はこのアイデアを聞いて、シングルマザーとシングルファザーのテラスハウスなどあれば、面白いのになぁと思いました。

⑺A マネコン お金の価値観でコンパするサービス

収入証明書の提出やその真偽確認に膨大な管理コストが発生します。女性を1時間5000円程度で派遣するデリバリーキャバクラの方が、大義名分が有り、シンプルですね。
「お金の価値観」を正しくヒヤリングし、数値化(形式知化)して、マッチングする、、、よりも、体臭でマッチングする合コンの方が参加者皆が幸せになるのではと思います。

参考
・【合コン企画】体臭で運命を嗅ぎ分ける「ニオイコン」に挑戦! | DOKUJO 
https://www.dokujo.com/sexual/201508111214.html

金というステータスでマッチングすると、金持ちがマッチングするサービスでしかなくなり、数値が劣っている男性ユーザーは自然減少していきます。ユーザーが減ってしまう仕組みを予め組み込むのはオススメできない方法です。

⑺B 無駄ブランディング協会 人に考えさせる広告を作る 新しいムーブメントを作る

海外では主流になりつつある広告制作の手法の一つです。日本でもいくつか出てきていますね。カンヌライオンズ(https://www.canneslionsjapan.com/)などの広告大賞の受賞作品を見ると、おわかりいただけるかと思います。「人に考えさせる」という間接的に行動を強制する広告手法は、ネガティブ・ポジティブが表裏一体のため、中長期的な企業ブランディングにおいては、高リスクな施策です。
#metoo問題で話題になった伊藤詩織さんのカルバン・クライン起用についても、世の中全体で見ると賛否両論のため、キャンペーン起用に対する物議・クレームも多数見受けられました。ユニバーサルやダイバーシティに沿ったものよりも、根本的な本質的な部分を訴求し、それらにトレンドをトッピングする程度が理想形ですね。本質もなく、話題性だけに手を伸ばしてしまいますと、話題性を置い続けなければならない泥沼に入り込んでしまいます。

参考
伊藤詩織さんが「カルバン・クライン」のキャンペーンに起用  トランスジェンダーのモデルも | ハフポスト 
https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_5c9b428ee4b07c88662dc082

⑺C フォロワー集めやすいTik Tok活用した集客のノウハウを提供する ショートムービーコンサルティング

Tiktok内で広告配信が行えるようになり、広告代理店はこぞって、参入している領域になります。従来の広告事業ノウハウを活用したコンサルティングに比べ、実際にTikTokでフォロワーを集めているインフルエンサーが直接コンサルティングするというサービスは、他社との差別化・リアリティ・説得力などにおいて、とても良いと思われます。
一方で、インフルエンサー個人に対するコアコンピタンスが高くなりすぎる事業モデルのため、「広告コンサルティング・サービス」としてのサービス再現性が低くなり、労働集約が過度に進みます。この課題は、YouTuber事務所のUUUM社も抱えている問題です。解決すれば、大きく成長するビジネスモデルです。

参考
・何かと話題!?TikTokの広告パートナーをまとめてみました。|服部 真人/ Masato Hattori|note
https://note.com/nin_nin/n/nfbd42db9b3db

野球におけるプレイヤーと監督は別問題があるように、インフルエンサーがコンサルタント適性があるかどうか問題もあります。
インフルエンサーは、良くも悪くもで社会から外れている非一般人が多いため、toB業務において、クライアント企業の一般社員とのコミュニケーションが課題になりそうですね。

また、「インフルエンサーが自身で活動する」時間対売上 と「インフルエンサーがコンサルティングする」時間対売上  とのバランスを取るのが難しいはず。
インフルエンサーなら、案件受けたほうが当然稼げますからね。。。

⑻コスプレイヤー × 企業広報

コスプレイヤーの品質管理・募集・炎上対策が課題です。
企業広報担当の女性・男性にコスプレをさせるほうがシンプルかつ管理しやすいかもしれません。
また、企業ロゴなどが入ったオリジナルのコスプレ衣装の製作ノウハウをどこから調達するかが課題です。着る人の体型にピッタリ合わせる必要もあるため、定期的なサイズ調整・衣装保守も発生します。

https://animeanime.jp/article/2019/05/12/45404.html

⑹モノの購入の意思決定を他人がするサービス 憧れている人の購入パターンを真似ることができるサービス

参考
・しるし書店https://markingbooks.otogimachi.jp/guidelines/about

このサービスの生活習慣型だという認識です。

「モノの購入を真似たとしても、その人にはなれない」という現実が立ちはだかりますが、その点を理解済みのユーザーにとっては、有意義なサービスでしょう。まずは書籍購入履歴・WEBメディア閲覧履歴・Netflixなどの視聴履歴・Youtubeの視聴履歴・店舗の行動履歴などを売ってみては良いかもしれません。
課題は、どのように行動履歴・購入履歴をログ化し、プライバシー情報を伏せ、第三者へ提供するか?です。著名人に付いているマネージャーの能力が求められます。各WEBサービスのアカウント情報を匿名管理し、APIなどで連動、情報収集ができるような座組を作れると、良いですね。


まとめ

とても優秀な人たちが集まった結果、たくさんの良いアイデアが生まれたように感じます。
次回以降も楽しい題材や美味しいお酒などを用意しておりますので、奮ってご参加・ご応募よろしくお願いいたします。

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株式会社soos
しみしょ(清水翔太)