第2回 アイデアソン レビュー

12/12の第2回 #アイデアとアルコール お疲れさまでした。
僭越ながら、プレゼンで出てきたアイデアに対してレビューさせていただきました。
今後のイベントでのプレゼンやご自身の事業・ビジネスモデルの参考にしていただければ幸いです。


スタバが世界のゴミを背負います

店舗付近にゴミが子を設置し、ゴミの収集を呼びかける活動
UberEatsの配達員のような人々にインセンティブを与えて、積極的にゴミを拾わせるといった提案

本来、ゴミは見ていて心地の良いものではありませんが、スターバックスにゴミを持っていけば、スタバポイントに変わる(?)などのキャンペーンがあれば、来店動機になり企業ブランドも向上する良い施策だと思われます。


「ピザのために舗装します(Paving For Pizza)」と謳い、国内の道路に開いた穴やひび割れをドミノ・ピザが補修していくキャンペーンがあります。

参考記事
・ドミノ・ピザ、道路の補修工事に乗り出す。「ピザの安全のため…」取り組みに反響 | ハフポスト
https://www.huffingtonpost.jp/entry/dominos-pizza_jp_5c5b7dfce4b0faa1cb6812bb

https://www.huffingtonpost.jp/entry/dominos-pizza_jp_5c5b7dfce4b0faa1cb6812bb

企業が社会のために何かを行い、かつ売上UPに繋がるような施策はSDGs的でとても素晴らしいですね。


伊勢丹は介護事業やっちゃえばいいじゃない! 最終的にはみんな介護されるんですよ!

高島屋カードホルダー向けに高級レジデンスをサテライト化するという提案
重度な高齢化社会を突き進む日本において、富裕層の顧客を取り込むための一手として良いと思われます。

しかし、介護施設のリッチ化は様々な企業が取り組んでおり、伊勢丹などの百貨店企業が取り組むための意味付けが難しい内容でした。

下記のように、人材獲得および教育のコストが発生します。
・専門職の採用コスト
・介護スタッフに対するラグジュアリーな接客対応の教育
・看護師/医療スタッフの確保および教育
・宅建資格を持った営業マンの確保(ビジネスモデルによる)

医療ミスにより入居者がなくなった際のブランド毀損リスクも大変大きく、百貨店ブランドで行うためには費用対効果が見合いづらそうです。

外商をまとめたお買い物サービスについては、それだけを切り抜いて既存の介護施設へ提供しても良いのではないでしょうか?


大塚家具 × 不動産ビジネス

イベントの前日(12/11)に発表されていたニュースを被ってしまった提案です。

https://diamond.jp/articles/-/223294

参考記事
・ヤマダ電機が大塚家具を子会社化、40億円超で第三者割当増資を引き受けへ | 週刊ダイヤモンドSCOOP | ダイヤモンド・オンライン
https://diamond.jp/articles/-/223294

ヤマダ電機は、ヤマダ不動産というブランドを持っており、賃貸・売買・管理・リフォーム・新築相談・老人ホームの紹介、、、などを行っています。
大塚家具の持つ高級家具商品とヤマダ電機の持つ不動産機能とのシナジーを踏まえた資本提携。

今後、IoT/スマート家電の分野も活気づいてくるため、高級家具のスマート化において、このコラボは大きな力を持つことでしょう。
ヤマダは、保険などのサービスもセット売りしているため、今後の展開に期待です。


メンタルヘルス対策チェッカー

職場にカメラを設置し、表情を認識してストレスチェック(メンタルヘルス対策チェック)を行うというアイデア
残念ながら数年前から同様の施策が頻出しており、いまでは実証実験/PoCにて有用性が低いと思われつつあるものです。

理由は下記のようなものです。
・不特定多数のユーザーの顔情報を記憶し、深層学習させるには膨大な教師データが必要(人工知能に学習させるためのパターンを膨大に用意する必要がある)
・カメラだけではなく、TPOや撮影時前後のイベント情報を踏まえて状態判断が必要
・カウンセラーなどによる、対象者への働きかけ(質問や相槌などのコミュニケーション)を行った上での反応を計測する方が取得情報が多く、有益

ですので、カメラだけでなく心拍情報や発汗量、社内の基幹システム・メールなどのコミュニケーションツールで送受信されているテキスト情報を判断材料としようとするベンチャー企業が増えつつあります。
そのあたりまでカバーした提案であれば、なお良かったですね。

参考記事
・日立、顔画像解析で脈拍やストレスを計測できる健康管理アプリを開発 | マイナビニュース
https://news.mynavi.jp/article/20171129-549552/
・顔の表情から感情を認識するAIストレスチェックアプリをスマイル・顔を整える矯正専門医がリリース。 – 株式会社オーソシフトのプレスリリース
https://www.value-press.com/pressrelease/172188

https://news.mynavi.jp/article/20171129-549552/



日本郵政 年賀状を頑張ればいいのに!


Youtuberなどの著名人に年賀状を送ると返事が返ってくるという企画。
残念ですが、ファンクラブのサービスや地方自治体のマーケティングとして既に行われている施策でした。

参考記事
・2015 有名人/芸能人さんから届いた『年賀状』まとめ – NAVER まとめ
https://matome.naver.jp/odai/2142007968560721101
・【年賀状2018】余った年賀状を有名人に送ってみよう!~くまモン、ドラえもん、新しい地図、ハリル監督、安倍総理とか? | トミトコ・キンダーガーデン
https://tomitoko.com/archives/13045


ナイアンティックがマッチングアプリやればいい

ポケモンGOを活用したマッチングアプリ(出会い系サービス)についてのアイデア

出会い系サービスは趣味軸や機能性、ユーザーの本気度別などによって細分化されており、同一ユーザーが様々なマッチングサービスを利用している状況があります。

この市場に対して、「ポケモン」というIPを活用したマッチングサービスで参戦するというアイデアは面白いものでした。
モンスターボールで相手の男性・女性を捕獲するという趣旨も関心が惹かれますね。

ポケモンGOなどのGPSを活用した「位置ゲー」では、恋人ができたり、結婚したり、、、といった良い報告がSNSやブログなどで散見されます。
しかし、この”出会い”は、あくまで趣味からスタートしているからこそ、自然なマッチングが生まれています。

任天堂や株式会社ポケモンにとって、
①【恣意的にUI/UXを構造化し、出会い系サービス化することのコスト】

②【任天堂 ポケモンというIPを活用したコンテンツビジネス(ゲーム・アニメ・グッズ・企業コラボ)】
とを天秤にかけたときに、①出会い系サービス化における収益が②をはるかに超えることは無いだろうと判断されます。
出会い系サービスをすることにより、メインユーザーである子供の親からの企業イメージが悪化し、本来のキャラクタービジネスの売上が下がってしまうんですね。これは本末転倒です。

ポケモンを使わず、まったく新しいIPを立ち上げるのであれば、良いかもしれませんね。
例えば、サイバーエージェントが運営していたAmebaピグのようなアバターでオンラインでもオフラインでも出会えるサービスなど、、、

実に惜しいアイデアでした。



その他

株式会社CuboRexの方にも参加いただき、“クローラ動力ユニット CuBase”をご紹介いただきました

まとめ

とても優秀な人たちが集まった結果、たくさんの良いアイデアが生まれたように感じます。
次回以降も楽しい題材や美味しいお酒などを用意しておりますので、奮ってご参加・ご応募よろしくお願いいたします。

応募はこちらから

株式会社soos
しみしょ(清水翔太)